血圧が上昇している時には、当然の如くに脳がむくんでくるので頭痛が起きます。だから、頭痛がすると聞くと、つい「頭に血が上っているんじゃないの?」という表現をしたくなるのですが、慢性的に繰り返す頭痛の場合、たいてい血圧とは関係ない原因で頭痛が起きているんです。
まず、難治性の慢性頭痛の代表である偏頭痛や群発性頭痛は、脳を包む膜の血管が過剰に拡張することで起こる頭痛なので、むしろ血圧は低下傾向となり、心臓の拍動に一致した「ガンガン」とか「ズキンズキン」といった感じの痛みが生じます。この脳表面の血管が異常拡張を起こす時、セロトニンという神経関連物質の異常放出が起きるため、目の中にチカチカとした光が走るように感じる「前兆」や、知覚過敏とか漠然とした不安などの「予兆」感じる人もあり、血管を開く作用のある入浴や飲酒で増悪することが多く見られ、首の後ろを冷やしたり、コーヒーや紅茶などのカフェインが入った飲み物を取ることで血管を収縮させる事で、痛みを軽く出来ることがあります。
そして、一番数多くみられる慢性頭痛である筋収縮性頭痛は、肩こりが原因となっています。
人間の体の仕組みとして、頭を首の上に支えておくために、肩から首につながる筋肉の膜が、ちょうどスピードスケートの選手が被るスーツのように額の髪の生え際まで頭蓋骨をすっぽりおおっているのですが、肩こりなどが原因となってこの膜を引っ張る力のバランスが崩れると「ギューッ」と強く引っ張られたり締め付けられたりする様な痛みを感じる事になります。この場合、筋肉の異常収縮が痛みの原因となっているので、先ほどとは逆に、入浴や飲酒で血流の改善があると筋肉が緩みやすくなり、痛みが改善することがあります。
もう一つの慢性頭痛として知られている後頭神経痛という頭痛は、腰のヘルニアによる腰痛と同様に首の骨の変形に伴い、骨の隙間から外に出る神経が締め付けられるようになる事が原因となって発生する痛みであり、首の後ろを中心とする鋭い突き刺すような痛みやしびれるような感覚を発生させるため、首を動かせなくなることがあります。
いずれのパターンの頭痛でも、きちんと原因を見極めて、正しい治療薬を適切な時期に使うことで、速やかに症状を改善させたり、繰り返す頭痛を減らしてあげたりすることはできます。
しかしながら、最も大切なことは、体の疲れや生活リズムの乱れ、神経過敏を呼ぶ不眠や不安などの頭痛を呼びやすい状態にしてしまわないように、体と相談しながらの生活を心がけることになります。
2012年05月29日
血圧だけではありません、頭痛と肩こりの深い関係。
posted by shirokuma at 10:34| Comment(0)
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2012年05月28日
付き合い方でサヨナラできる頭痛とほおって置くと怖い頭痛。
身近な症状のトップバッターとして、頭痛を取り上げてみましょう。
頭痛がするというと、頭の中身=脳自身に何か障害が発生しているのでは?と心配になるものですが、実際のところ、脳の内部には痛みを感じるセンサーがないため、脳の血管が詰まって脳梗塞を起こしたり、脳の中に小さな腫瘍が出来ていたりしても、痛みを感じることはないのです。
それでは、どこに頭痛を感じる神経のセンサーが埋め込まれているのかというと、脳を包む膜の部分と頭蓋骨の表面、頭蓋骨を包む筋肉の膜と頭皮といったところになります。
普段みられるぼんやりした頭痛のほとんどは、発熱や疲れ、体調不良に伴う脳のむくみのため、脳を包む膜の全体が引き伸ばされることで起きるものであり、立ちくらみ様のめまいや全身のだるさ、動悸や胃のむかつき等々の自律神経失調に伴う症状を伴っていることが多いのです。
それゆえ、心と体を休めてゆったり過ごすことで、脳のむくみが解消されると、痛みも軽快してきます。
慢性頭痛として有名な偏頭痛や群発性頭痛は、脳の血管運動障害のために脳の表面の血管が異常に拡張してしまい、局所的に脳を包む膜を緊張させてしまうため、特徴なズキンズキンと拍動する強い頭痛を発生させます。もう一つの慢性頭痛である筋収縮性頭痛は、肩こりや筋肉のけいれんが原因となって、頭蓋骨を包む筋肉の膜に不均一な力が加わることで発生し、頭全体がギューッと締め付けられたり、強く引っ張られる様な痛みが発生します。
こうした、原因が予測できる慢性頭痛の場合、病院で出せる薬で予防ができたり、痛みを早期に解消させることが可能であり、疲れや精神的な緊張などの症状を誘発するような体の状態に陥らないように気を付けて、安定した生活をすることで、症状の出現を抑えることもできます。
しかし、そうした予想がつくおなじみの痛みとは違う頭痛で、時間の経過とともにじわじわ増悪して来る様な場合や、物が二重に見えたり見える範囲が狭まってきた、声がかすれたり思った通りに声が出せない、手足の感じ方や動きが変、等々の神経症状を伴う頭痛の場合、脳出血や脳腫瘍などの危険な病気が潜んでいることもあり得ますから、変だなと思ったら、早めに相談していただくことが大切となります。
頭痛がするというと、頭の中身=脳自身に何か障害が発生しているのでは?と心配になるものですが、実際のところ、脳の内部には痛みを感じるセンサーがないため、脳の血管が詰まって脳梗塞を起こしたり、脳の中に小さな腫瘍が出来ていたりしても、痛みを感じることはないのです。
それでは、どこに頭痛を感じる神経のセンサーが埋め込まれているのかというと、脳を包む膜の部分と頭蓋骨の表面、頭蓋骨を包む筋肉の膜と頭皮といったところになります。
普段みられるぼんやりした頭痛のほとんどは、発熱や疲れ、体調不良に伴う脳のむくみのため、脳を包む膜の全体が引き伸ばされることで起きるものであり、立ちくらみ様のめまいや全身のだるさ、動悸や胃のむかつき等々の自律神経失調に伴う症状を伴っていることが多いのです。
それゆえ、心と体を休めてゆったり過ごすことで、脳のむくみが解消されると、痛みも軽快してきます。
慢性頭痛として有名な偏頭痛や群発性頭痛は、脳の血管運動障害のために脳の表面の血管が異常に拡張してしまい、局所的に脳を包む膜を緊張させてしまうため、特徴なズキンズキンと拍動する強い頭痛を発生させます。もう一つの慢性頭痛である筋収縮性頭痛は、肩こりや筋肉のけいれんが原因となって、頭蓋骨を包む筋肉の膜に不均一な力が加わることで発生し、頭全体がギューッと締め付けられたり、強く引っ張られる様な痛みが発生します。
こうした、原因が予測できる慢性頭痛の場合、病院で出せる薬で予防ができたり、痛みを早期に解消させることが可能であり、疲れや精神的な緊張などの症状を誘発するような体の状態に陥らないように気を付けて、安定した生活をすることで、症状の出現を抑えることもできます。
しかし、そうした予想がつくおなじみの痛みとは違う頭痛で、時間の経過とともにじわじわ増悪して来る様な場合や、物が二重に見えたり見える範囲が狭まってきた、声がかすれたり思った通りに声が出せない、手足の感じ方や動きが変、等々の神経症状を伴う頭痛の場合、脳出血や脳腫瘍などの危険な病気が潜んでいることもあり得ますから、変だなと思ったら、早めに相談していただくことが大切となります。
posted by shirokuma at 11:29| Comment(0)
| 健康講座
2012年05月21日
とにもかくにも体と相談。
それでは、いま感じている具合の悪さが、実際に治療が必要な病気の「症状」なのか、これ以上頑張らないでという体からの「サイン」なのかを見分けるにはどうしたらいいでしょう?
それは、風をさえぎって、水面を落ち着かせて池の底を覗き見るように、とにもかくにも気持ちと体を落ち着かせて、具合の変化をみることなんです。
つまり、具合が悪いなと思ったら、とにもかくにも手を休めて、体を横にして、ゆっくり深呼吸をしながら15分ほど休んでみましょう。それでスーッと辛さが取れてくるものは、体からの「サイン」なので、そのまま落ち着くまで休んでいただければ問題ありません。
ただし、しっかり体を休めているのにもかかわらず、どんどん具合が悪くなってくるときには、残念ながら本当の故障が発生しているという事なので、救急車を呼んで病院に駆けつける必要があります。
もちろん、体だけ横にしても、気持ちが焦って過呼吸になっていたり、どうしようどうしようと不安でたまらない時には、落ち着けと言っても無理なので、やっぱり病院のお世話になったほうが良い場合もあり得るのですが…
そうやって、体と相談しながら体を使っていくことで、今の体に合った使い方を身につけることが出来れば、感じなくてもいい辛さに苦しむ必要もなくなりますし、本当の故障を起こさないように避けることもできるのです。
それは、風をさえぎって、水面を落ち着かせて池の底を覗き見るように、とにもかくにも気持ちと体を落ち着かせて、具合の変化をみることなんです。
つまり、具合が悪いなと思ったら、とにもかくにも手を休めて、体を横にして、ゆっくり深呼吸をしながら15分ほど休んでみましょう。それでスーッと辛さが取れてくるものは、体からの「サイン」なので、そのまま落ち着くまで休んでいただければ問題ありません。
ただし、しっかり体を休めているのにもかかわらず、どんどん具合が悪くなってくるときには、残念ながら本当の故障が発生しているという事なので、救急車を呼んで病院に駆けつける必要があります。
もちろん、体だけ横にしても、気持ちが焦って過呼吸になっていたり、どうしようどうしようと不安でたまらない時には、落ち着けと言っても無理なので、やっぱり病院のお世話になったほうが良い場合もあり得るのですが…
そうやって、体と相談しながら体を使っていくことで、今の体に合った使い方を身につけることが出来れば、感じなくてもいい辛さに苦しむ必要もなくなりますし、本当の故障を起こさないように避けることもできるのです。
タグ:身近な症状
posted by shirokuma at 17:15| Comment(0)
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