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2013年05月06日

ガンでの死亡率は増えているの?それともガンになるまで死ねないの?

実際にガンでの死亡数は増えています。
一年間の総死亡数の1/3は、ガンで占められており、65歳以上に限れば、死亡者の半数はガンによる死亡となります。
かの徳川家康の死因は胃ガンだったと考えられており、古来からガンという病気自体は知られていましたが、どうして近年になってこれほどガンが増えたのはなぜでしょう?それは、日本が世界に冠たる「長寿大国」となった証なのです。
というのは、ガンは、遺伝子の異常によって引き起こされる病気であり、その遺伝子異常は時間経過とともに蓄積していく、いわばガン細胞の発生は「細胞の老化現象」ともいえるわけで、高齢になればなるほど発生確率が上がります。しかも、ガン細胞の発生から実際にガンが発症するまでにも10年から20年はかかるわけであり、正直な話、長く生きなければ「なかなかガンになれない」という事になります。
かつては、病死と言えば感染症での死亡の事であり、体力のない乳幼児の段階でばたばた死んでいたため、江戸時代の末期で平均寿命が30歳そこそこ、戦前の昭和初期でもやっと40歳を超えるところであったものが、戦後の高度成長で十分な医療が行き渡らせられる様になったことと、医療そのものの進歩が相まって現在では80歳を超える平均寿命を誇る「長寿大国」になりました。それに伴い、それまでガンになる以前に死んでいた人たちが生き延びることとなったため、相対的に総死亡に対するガンの比率が増えることになり、逆に言えば、日本は、ガンにでもならなければ死ねない国になったんだという話になります。
posted by shirokuma at 11:35| Comment(0) | 健康講座

セーフティーネットで防ぎきれなくなったときに、ガンが発生します。

このように用意周到なセーフティーネットが張り巡らされていても、一定の確率でガンは発生してきます。残念ながらそれは、ある意味年齢による必然ともいえるのです。
というのは、年齢を重ねるにつれて、遺伝子のコピーミスによる損傷も蓄積されていきます。加えて、食事の中からすべての「発がん物質」を抜くわけにいかない以上、ガン化を推進する「ガン遺伝子」のスイッチがONとなる機会も増えてきます。それは、ガン化する可能性のある細胞の発生頻度が増えるということを意味します。
しかも、それを迎え撃つ「腫瘍免疫」はと言うと、残念ながらある年齢を超えると徐々に機能が下がってくるのです。
つまり、いかに叩き漏らさない様にモグラたたきをがんばっていても、だんだんモグラの出てくるペースが上がり、打つ方が疲れて反応が鈍くなってくると、いずれ叩き漏らしが出てしまうことになり、いつかは必ずガンが発生することになるのです。
ただし、その撃ち漏らしが発生した直後にガンが発症するわけではありません。そうやって網の目を潜り抜けた強運な一個の異常細胞が、倍々ゲームで自分のコピーを増やして目に見える大きさに育つためには、最低でも10年以上の年月をかけて、100万から1000万倍に増えることが必要となります。そうして腫瘍が目に見える大きさに育ち、腫瘍があることにより、体全体に影響が及ぶようになってはじめて、ガンが発症したことになるのです。なので、高齢になればなるほどガンの有病率が上がるということになります。
posted by shirokuma at 11:34| Comment(0) | 健康講座

誰にでも、ガンを防ぐセーフティーネットが備わっています。

健康な人でもガンの元になりえる細胞が毎日5000個以上発生しているというのに、なぜ、私たちは生まれてすぐにガンになってしまわずに、こうやって暮らしていられるのでしょうか?
それは、もともと私たちの体には、ガンの発生を防ぐセーフティーネットが備わっているおかげなのです。そのセーフティーネットは、細胞内と細胞外にそれぞれ用意されています。
まず細胞中では、「発ガン物質」等で活性化されるガン化を促進する遺伝子=「ガン遺伝子」の働きを抑える「ガン抑制遺伝子」と遺伝子の損傷を自己修復する「DNA修復遺伝子」の働きで、正常な状態への復帰を試みる一段目と、そのDNA傷害の修復に失敗した場合に「アポトーシス」という細胞の自殺機構が働き、正常に機能できない細胞を自滅させることでガン化を防ぐという、二段構えのセーフティーネットが用意されています。
それらの防御機構を潜り抜け、なおかつガン化する可能性のある細胞が生き残ってしまった時には、最終防衛ラインとして「腫瘍免疫」が働きます。外から入ってくる病原体に立ち向かう通常の免疫と同様に、担当する免疫細胞が体中をパトロールして、うまく働けない細胞やそこにあってはいけない細胞を見つけると、その細胞を攻撃して排除する仕組みが用意されており、これを「腫瘍免疫」と呼びます。この免疫細胞は、60兆個の細胞の海の中から僅か5000個余りの異常細胞を見つけ出し、毎日毎日モグラたたきのような防衛戦を繰り広げてくれているのです。
いわゆる「ガン家系」と呼ばれる人たちは、このセーフティーネットのどこかにほころびがあり、通常の人に比べてガンが発生する確率の高い人たちであるということで、ガンそのものが遺伝するというのは、ごく特殊な遺伝子病以外ではありえない事なのです。
posted by shirokuma at 11:32| Comment(0) | 健康講座

誰にでも、ガンになる可能性のある細胞は毎日生まれてきます。

細胞分裂の際のコピーミスによって、いくらでも無制限に分裂できるように「先祖返り」を起こした細胞が、ガンの元となるのですが、そもそも、その遺伝子のコピーミスが起こる場所はランダムで、そのほとんどは細胞の働き自体に関係のない場所に起こり、その無意味な変化の蓄積が生物の進化を促すことにもつながるのですが、たまたま生命活動にとって重要な遺伝子に異常が発生すると、ほとんどは細胞の活動そのものが立ち行かなくなり、自滅します。ですから、たまたま「隣近所がいっぱいになったら、それ以上分裂しない」という多細胞生物にとって大事なお約束を書いてある場所にコピーミスが発生し、たまたま単細胞生物時代のように無制限に分裂が出来る「先祖返り」を果たし、なおかつ細胞としての機能を維持して生き延びることが出来るという確率は、限りなく小さなものとなります。
ただし、人の体は、おおよそ60兆個の細胞で構成されており、毎日およそ8000億個の新しい細胞が補充され続けているということは、毎日8000億回を超える細胞分裂が行われているということになり、この膨大な数の中では、ごく小さな確率といえども、それなりの数のガンの元となる細胞が生まれてしまうということになるのです。
そうしたガンの元になりえる細胞は、普通に健康な人でも一日当たり5000個は生まれているということが分かっており、年齢が進んでいくにしたがって、そうした遺伝子の傷も蓄積されていくため、発生の確率が上がっていくとも言われています。また、そうした遺伝子異常を誘発する「発ガン物質」や生活習慣などによっても、異常細胞の発生確率は上昇するのです。
posted by shirokuma at 11:31| Comment(0) | 健康講座

細胞の分裂ミスによって発生する異常細胞の一種です。

ガンは、細胞の核の中にある、細胞の設計図であるところの「遺伝子」に傷がつくことで起こる病気です。
人の体は、おおよそ60兆個の細胞で構成されており、毎日およそ8000億個の新しい細胞が補充され続けることで維持されています。この補充がうまくいかなくなり、身体を構成する細胞の数が減少していくと、身体機能の低下が起こり、いわゆる老化につながっていくのですが、この新旧の細胞の入れ替わりは無制限に行われているのではなく、一定の秩序を持って行われています。
もともとの単細胞生物であった時には、栄養や環境などが増殖に有利でいる限り、細胞は無制限に分裂し続けることが出来ました。それが進化する過程で、細胞の分業化ということが起こり、「役割が割り振られたら、決められた場所で決められた仕事をする事」と「隣近所がいっぱいになったら、それ以上分裂しない事」という二つのお約束が「遺伝子」に書き込まれることで、多くの細胞の塊が一つの生物として成立できるようになる、いわゆる多細胞生物への道が開かれました。
ところが、その細胞分裂の過程で、「遺伝子」にどうしても一定の確率でコピーミスが起きてしまうのです。このコピーミスが起こる場所はランダムで、それによっておこる変化の蓄積が進化の原動力にもなるのですが、それがたまたま「隣近所がいっぱいになったら、それ以上分裂しない」というお約束を書いてある場所にコピーミスが起こると、単細胞生物だった頃の様に、周囲に関係なく無制限に増えることが出来るようになる「先祖返り」が起きてしまうことがあるのです。
この、「先祖返り」を起こした細胞がガンの元となります。
posted by shirokuma at 11:30| Comment(0) | 健康講座