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2013年09月08日

介護されたくないなら粗食はやめなさい

「新型の栄養失調に注意!」

介護されたくないなら粗食はやめなさい ピンピンコロリの栄養学

40代から要注意!あなたの知らないサルコペニア肥満

大通り商店街の重鎮、「おおどおり鎌田内科」の鎌田潤也先生からの啓発です。

日本の近代化以降、平均寿命が明らかに延長してきていることは、医療環境の改善に伴う乳児死亡の低下も大きく貢献しているのですが、経済の発展と食の欧米化に伴い、カロリーベースでも、動物性&植物性のタンパクにおいても、必要量を満たしやすくなったことに由来することは、明らかな事です。
ただ、簡単に十分な栄養を摂取できる環境が整ったために、今度は過剰な摂取に歯止めをかけられなくなってしまい、メタボに代表される過栄養に伴う障害が目に余るようになり、アンチテーゼとしての粗食が注目されるようにもなってきています。
ここで注意が必要なのは、「食欲旺盛で、精製した食べ物では過栄養になってしまう若者が、粗食に切り替えることで適正栄養を目指すのと、もともと食が細くなってきている老人が粗食をして、ただでさえ乏しい栄養状態をさらに厳しくしてしまうのを、同列に語ってはいけません」ということなのです。
写真1にある10項目の食品をよく見て、何かお気づきなられませんか?
そうです、主食に分類される食品が一項目も入っていないんです。
高齢者にとって不要なものは、まさに活動低下に伴って余ってくる活動のエネルギー源である「炭水化物」なんです。日本人にとって、「粗食=精進料理」という固定観念があり、どうしても低タンパク食に誘導されやすく、実際、「夏バテで食欲がないけど、何とか食べなきゃと思ってご飯とおみそ汁だけ食べている」といって、ますます衰弱されている人を多く見ます。
身体の活動が低下した状態になっている時に、エネルギー源である炭水化物を入れても、身体は喜びません。むしろ今は使えない余分なものを入れたとして、かえって胃腸の負担を減らすために食欲がよりなくなってしまいます。そんな時にこそ、体を構成する部品であるタンパク質と代謝を調整するビタミンとミネラルを入れてやらないと、体の修理も滞り、今、体の中で余っている炭水化物の処理も進まないため、状態改善に結びつかないのです。そうやって、体内環境の立て直しが済んで、活動が活発になってくると、自然に消費する活動エネルギーが欲しくなり、食欲が回復して炭水化物も食べられるようになってくるのです。
活動性が低下している高齢者が、低タンパク食を続けることで、体の筋肉の崩壊が進行し、サルコペニアから寝たきり一直線となるケースは、枚挙にいとまがありません。聖路加国際病院の日野原先生が実行しておられる、毎日の肉食と十分な野菜と果物、少量の炭水化物が、あなたの老後を支えます。
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posted by shirokuma at 11:55| Comment(0) | FB覚書
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