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2013年08月24日

笑いの効果

笑いの効果

理論派の救急医Hisaya Oyama 先生のレポートです。

今回は、「脳科学的な笑いの力」についてのレポートです。

気分って、伝染しますよね。
家庭の中にムードメーカーがいると、家族全体が明るくなります。
「向かい合う相手の行動は、自分の行動の鏡」
「相手をいい気分にしてあげると、自分もいい気分にしてもらえる」
「自分が幸せになるために、パートナーのことを幸せにする」
等々いろいろ言われていますが、実は自分の脳の中でも同じことが起きているんです。

人間の脳は三階建てになっており、
一番根元の部分に、生命活動の自動調節機能を受け持つ「脳幹+視床下部+小脳」=命の脳。
命の脳を包み込むように、本能的な行動や情動からくる感情を担う「大脳基底核、大脳辺縁系(古皮質&旧皮質)」=心の脳。
その外側をくるみこむように、高度な情報処理を得意とする「大脳新皮質」=理性の脳
で組み立てられています。
「命の脳」は、単純な自動制御回路の集まりであり、「心の脳」は、過去の経験から今の状態が生命維持に適しているかどうかを判断する現在を生きる脳であり、「理性の脳」は多数集められる情報を組み合わせて、未来を予測する機能を獲得しています。なので、「命の脳」と「心の脳」は、いま現実に直面していることにしか反応できないのですが、「理性の脳」は違います。現実には存在しないことでも勝手に作り出してしまう事が出来るんです。
通常では、「命の脳」から伝えられる体調に応じて、「心の脳」で情動や感情が形成され、その情報を「理性の脳」で処理する過程で感情が意識され、表情や行動に反映していきます。
ところが、「理性の脳」が勝手にありもしない不安を作り出し、「心の脳」から指示されていない感情を強く意識してしまうと、今度はその感情の情報が「心の脳」に逆流を起こして「心の脳」が勘違いを起こしてしまうため、「命の脳」に誤った制御が行われ、体調の変化が起こり、いわゆる不安神経症が発生します。
今回のOyama先生の提案は、そうした脳の構造を逆手にとって、幸せだと信じることで、実際の境遇とは関係なく心と体を安定した状態に導く、とても素晴らしい提案です。
今の境遇に満足しているなら、すでに幸福感に包まれているわけなのですが、何らかの不満や不安があるから心が暗くなる。その状況を変化させるためには、今やっていることのうち、何かを変化させていくしかないのですが、その新しい一歩を踏み出すのを不安な気持ちが邪魔をする。そこで、意識して微笑みを浮かべることで、「心の脳」に「大丈夫だよ、不安なことはないよ」という信号を送り、「命の脳」にかけられていた抑制を外して、必要な一歩を踏み出しやすくすることが出来ます。
明るく笑顔で、いい明日を掴みに行きましょう!


一刻一秒を争う救命救急や心臓や脳などの大血管障害、外科的な処置が必要な病気においては、「医者が患者を救った」と胸を張って言えるのですが、一般内科領域で病気を予防したり治したりするのは、「患者さん本人」なんです。
自然の理を無視するから、ならなくてもいい病気になる。
自らの恒常性を発揮させることで、病気から回復する。
一般の医師がやっていることというのは、病気に至るまでの道筋でなにが一番の障害となったのかを見極め、それを回避するためにどのような行動をとるべきかを指示する事だけと言ってもいいのです。
根本のところで言えば、「自分に優しく(甘えるのではなく)身体と仲良く過ごしましょう。」と言う話しです。
身体からの声に耳を傾け、自分の身体と仲良く付き合い、一緒にピンコロを目指しましょう!
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塩の「臆病」と「無謀」の境界線とは?

塩の「臆病」と「無謀」の境界線とは?

「ちょうどいい塩梅」というのも、味を決められるだけの塩が入っているかどうかを量る言葉。
素材の表面についた塩は、タンパク質と結びついて表面を硬化させ、ひっくり返す時に皮がはがれにくくなったり、素材の持ち味が外に流出しないように抑える、バリアのような働きもするし、適度の塩分刺激があることで、味を感じる細胞(味蕾の味細胞)のレスポンスが良くなり、より細かい味をはっきり感じることが出来るようになります。(スイカに塩や生ハムメロンがいい例となりますね。)
なので、この塩加減というやつがプロの技の肝になるわけですが、「美味しい物には気を付けろ!」塩分の慢性的な摂り過ぎが高血圧の元となるのです。
もともと、生物が海で暮らしている間は、体液の塩分と周りの海水の塩分がほぼ同等であるため、塩の出入りに頓着していませんでした。
それが、陸へ進出をはじめ、塩の入っていない真水を口にするようになってくると、今度は塩分が貴重品に変わります。
そのため、もともと血液の老廃物を外に捨てる働きをしていた腎臓に、体内の塩分を保持するという新たな役割が与えられたのです。言い換えれば、腎臓が塩分を排泄しなくて済むように進化したことで、生き物が陸で生活できるようになったともいえます。
なので、腎臓は体に余った水分を捨てるのは得意なのですが、塩分を捨てることはとても苦手なのです。
そして、塩というものは、水分を引き付ける働きがあります。(皿の上に塩を置いてほおっておくと、空気中の水分を吸って勝手に溶けていきますよね?)そのため、大量の塩分と一緒に大量の水分を取ってしまうと、今度は、その塩分が邪魔をして腎臓が余分な水を捨てることが出来なくなり、結果として血管内を巡る血液の量が増え、圧力が上がってしまうのです。(美味しいつまみで吞みすぎしたり、汁まで完食したフィニッシュラーメンの翌朝、むくみを感じやすいのもこれが原因です。)
かつての農耕&採取生活で塩が貴重品であったころには、むしろ塩分不足を補うために少量の塩蔵品を取り入れるということが必要だったりしたのですが、流通が発達し、いくらでも塩を口にできるようになってきた現代では、状況が変わります。美味しさを求めるあまり、普段からの塩分摂取量がうなぎのぼりとなってしまっており、WHOが推奨する一日の塩分摂取量5から6グラムに対して、日本人の平均塩分摂取量は12から15グラムにも上っています。
そこで「減塩が必要ですよ」ということは、すでにさんざん言われつくしたことではあるのですが、「減塩とは、単純に口先でしょっぱいと感じるものを取らなければそれで良い」と言う訳にはいかないんだというところに注意が必要です。
なぜならば、しょっぱさを感じない物の中にも、味を良くするために結構な量の塩が使われている食品というものが身の回りにあふれているからです。だからと言って、「美味しい加工食品は危険だから食べるな!」とは言いません。「食べていいのですが、食べ過ぎしないでね!」ということになります。この過食を戒めるということは、単に減塩のみにとどまらずメタボ予防にもつながり、健康寿命延長に資することになります。
ここで、家庭で出来る簡単な減塩技として、
1)煮物は塩分を出来るだけ入れない「だし汁」で程よく煮て、塩味は小皿に分けてから、かけ醤油orつけ醤油で表面にだけつける。
2)和え物は、和える前に軽く塩もみをして出てきた水を切り(もむ時に使った塩も水と一緒に出てしまいます)、新たな水が湧いて来ない内に和えたてを頂く。
3)漬物も、芯まで塩が沁み込んだ古漬けではなく、野菜の水気が残った浅漬けを選び、漬け汁を切ってから皿に盛り付ける。
4)良く目の敵にされる味噌汁ですが、塩分の排出を促すカリウムを一緒に取り入れる事を目的に、生野菜や海藻を加えた具だくさん味噌汁であればOKです。(だし汁で味噌を溶いただけの鏡汁はお勧めしません。)
と言った事をお勧めしています。
「塩の溶けた汁は出来るだけ取らない」、「塩味は表面にだけつけて芯まで塩が沁み込んだものを避ける」、この二つを意識するだけで、十分な塩味を楽しみながら、実際に摂取する塩の量を数分の一まで減らすことが出来ます。
美味しく楽しい食事をしながら、わが身と家族を守りましょう。

薄味への道は、そのままで食べてもおいしい新鮮な味のある食材を選ぶことと、手間を惜しまずしっかり出汁を取るところから始まります。
うま味さえしっかりしていれば、その他の味は添え物程度で十分なのですから…
中華料理や古典のフランス料理に、素材がどんな味だったか忘れるほどスパイスをふんだんに使い、こってり濃厚な味付けをされたものが多いのは、産地と食卓が遠かったためにそのままで食べられる新鮮な食材をそろえるのが難しかったからであり、イタリアや日本の様に産地のすぐそばで食べられた土地柄では、さっと炒めるだけとか、オイルをかけまわし軽く香辛料を添えるだけといった、素材の味を生かす料理が発達したのです。
そして、味付けも塩味だけに頼らず、辛味、酸味、苦み、を程よく取り入れ、パンチが欲しい時には、香りを加えると、さらに料理が引き立ちます。
なんかぼんやりした味付けだなと思った時、塩や醤油を手にする前に、しょうがをすりおろして添えたり、キッチンで水活けにしておいた大葉を千切りにして添えたり、育ちざかりがいるのならごま油を回しかけたりすると、きりっと味が締まりますよ。
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機能性低血糖症

機能性低血糖症

理論派の救急医Hisaya Oyama 先生のレポートです。

今回は、「機能性低血糖症」についてのレポートです。
「機能性低血糖症」というと、ちょっと耳慣れない感じがするのですが、以前から「きちんとご飯を食べないで、甘いお菓子やスナック菓子をたくさん食べている子供は集中力がなく、キレやすい。」と言われている事とか、「ペットボトル症候群」等という名前で紹介されたりする、不適切な食事に伴う一過性の高血糖に続く、機能性の低血糖状態から引き起こされる、体と心の障害のことを指します。
文中にもありますが、患者さんの生活全体を見てあげることが困難な医療者側が、診療室で訴えられる細切れの症状からこれに行きあたるまで(しかも、これを想定しえただけでも偉いというべきなのかもしれませんが…)は、数度の治療&検査の繰り返しの果てということにならざるを得ず、場合によっては頓珍漢な治療のせいで、より体の状態を悪化させてしまうことにもなりまねません。
なんといっても一番よくわかっているのは自分自身なのですから、下の10個の条件をよく見て、当てはまる項目が3個以上あり、普段と違う何とも言えない体調不良が持続するようなら、遠慮なく近くのお医者さん(出来れば糖尿病の相談が受けられるお医者さん)へ相談に行きましょう。

ぜひ、そうした爛れた生活習慣が、自らの身体を蝕むのだという知識を広めて、多くの人たちが自分で自分自身をすくっていけるようになって行けたらいいですね。
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posted by shirokuma at 17:03| Comment(0) | FB覚書