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2013年09月14日

「夜食は太る!」

■ 時計遺伝子「BMAL1」を研究し、「夜に食べると太る」を立証

「夜食は太る!」古くから言い伝えられている金言ですが、それを科学的に裏付ける証拠もそろってきています。体の日内リズムを調節する体内時計の研究で発見された「BMAL1(ビーマル・ワン)」もその一つです。

人間をはじめとする昼行性の動物は、「明るい時間帯は活動にエネルギーを振り向け、新たな食糧を確保する時間。」「暗くなって動くのをやめた後は、日中の活動で生じた身体の不具合を修理して、使い残した栄養素を次の飢餓に備えて貯蔵する時間。」となる様に、体内時計で調整されています。
なので、本来活動を停止して、眠る時間帯に必要なのは、日中の活動で生じた身体の不具合を修理するのに必要な良質のたんぱく質と乱された代謝を正常化させるためのビタミン&ミネラル、たまった活性酸素を除去するための抗酸化物質、であって、「布団に入る直前に活動エネルギーを過剰に余らせてはいけません!」ということを心に刻んでいただければ幸いです。

下に、二つのブログ記事を引用します。

夜ごとに脂肪はため込まれる

体重はカロリーだ!

表面的には、このBMAL1に対して真っ向反対のことを言っているように見えますが、実は同じことを主張しているのです。
一つ目の賛成派にみえる意見は、「一日に同じ量のカロリーを摂取するならば、生活リズムを整えて夜型より朝型へ食事の仕方を工夫することで、夜間の脂肪蓄積を抑えることが出来ますよ。」という主張であり、
二つ目の反対派にみえる意見は、「一度体内に摂り込んでしまった栄養は、消費されないがぎり自然に消滅する事はないのだから、消費カロリー以上の栄養を摂取している限り、体内時計の活動に関係なく、いつ食べたって太るのですよ。」と主張しています。
この違い、わかりますか?
結論としては、どちらも同じく「消費するカロリー以上に摂取してはいけません!」と言っているのです。

明らかなオーバーカロリー状態では、工夫もへったくれもなく、もれなく豊満なウエストがついてきます。
アスリートの如く、毎日鍛錬を積んでいけるのなら、大量の食事をしていても、そのカロリーを燃やし尽くして、さらに筋肉増強というおまけまでついて来ます。

問題なのは、そのどちらでもない、「一般の人々がどうしたらいいのか?」ということであり、その狭間で努力をしようとした時に「自然の理に沿った努力をすることで、小さな努力でも大きな効果を得られますよ。」という話なのです。

では、白くま的なお勧めはどうなんだ?ということになるのですが、

1)まず、朝に布団から抜け出したら、朝日を浴びながらラジオ体操でもいい、ジョギングでもいい、軽く息がはずんで汗がしっとり出るぐらいの強度の運動をして、身体に「新しい一日が始まったよ!」のサインを送りましょう。
2)軽く運動することで、胃腸の準備を整えたら、もたれない程度に朝食をとりましょう。この時にフルーツを一個添えておくと、ビタミンパワーで代謝がより活発になります。
3)甘いものやお菓子類は、日中の小昼かおやつ等のティータイムに一口分を頂きましょう。
4)夕飯は、出来れば布団にはいる3時間前までに済ませましょう。
5)仕事の関係でどうしても夕飯が遅くなるという方は、夕飯で食べる分のご飯をおにぎりにして持っていき、午後7時ごろ(夕飯時)に食べちゃいましょう。その分、お家に帰ってからの晩御飯の時は炭水化物抜きですよ!おかずを当てにして、一合から二合の晩酌は、OKです。
6)晩御飯のおかずには、良質のタンパク(肉や魚、豆腐、鶏卵、等)に生野菜と温野菜をバランスよく添えていただきましょう。
(くれぐれも、強めの味付けのパスタで白いご飯を食べるとかの、炭水化物中心の食事にならないように!)
7)おかずは、必ず銘々皿に取り分けてサーブしましょう。おかずを真ん中に山盛りにして、各自が好きなだけ取って食べていい方式は「育ち盛り限定」です。
8)どうしても「お腹が膨らんだ感覚がないと、食べた気がしないんだよな…」という方には、サイドメニューとして、お豆腐一丁分の湯豆腐か冷奴、キャベツ1/4カットのざく切りや太めに切ったキュウリやニンジンなどの野菜スティック等がお勧めです。
9)お布団に入る1時間前には、テレビやパソコンを消して、できれば照明も電球色の物に切り替え、「脳に寝る準備をするんだよ」とのサインを出し、自然な眠りを誘いましょう。30分以上かけたゆったり入浴や、ノンカフェインのハーブティーでリラックスというのも効果的。
10)「お布団に入る直前の軽い空腹感は、勝利の証!」身体にたまった脂肪の幾何かが、寝ている間に削られます。
お腹が空きすぎて、目がさえて眠れないという時には、果物かチーズを一欠けら、ハーブティーか無糖の炭酸水といっしょに摂りましょう。

といったところでしょうか・・・

かつて「良い酒は、朝が知っている」というコマーシャルがありましたが、朝、目覚めた時にふとつまむプニョっとしたお腹のお肉、その指の開きが、昨日のあなたの行動を教えてくれます。
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2013年09月08日

介護されたくないなら粗食はやめなさい

「新型の栄養失調に注意!」

介護されたくないなら粗食はやめなさい ピンピンコロリの栄養学

40代から要注意!あなたの知らないサルコペニア肥満

大通り商店街の重鎮、「おおどおり鎌田内科」の鎌田潤也先生からの啓発です。

日本の近代化以降、平均寿命が明らかに延長してきていることは、医療環境の改善に伴う乳児死亡の低下も大きく貢献しているのですが、経済の発展と食の欧米化に伴い、カロリーベースでも、動物性&植物性のタンパクにおいても、必要量を満たしやすくなったことに由来することは、明らかな事です。
ただ、簡単に十分な栄養を摂取できる環境が整ったために、今度は過剰な摂取に歯止めをかけられなくなってしまい、メタボに代表される過栄養に伴う障害が目に余るようになり、アンチテーゼとしての粗食が注目されるようにもなってきています。
ここで注意が必要なのは、「食欲旺盛で、精製した食べ物では過栄養になってしまう若者が、粗食に切り替えることで適正栄養を目指すのと、もともと食が細くなってきている老人が粗食をして、ただでさえ乏しい栄養状態をさらに厳しくしてしまうのを、同列に語ってはいけません」ということなのです。
写真1にある10項目の食品をよく見て、何かお気づきなられませんか?
そうです、主食に分類される食品が一項目も入っていないんです。
高齢者にとって不要なものは、まさに活動低下に伴って余ってくる活動のエネルギー源である「炭水化物」なんです。日本人にとって、「粗食=精進料理」という固定観念があり、どうしても低タンパク食に誘導されやすく、実際、「夏バテで食欲がないけど、何とか食べなきゃと思ってご飯とおみそ汁だけ食べている」といって、ますます衰弱されている人を多く見ます。
身体の活動が低下した状態になっている時に、エネルギー源である炭水化物を入れても、身体は喜びません。むしろ今は使えない余分なものを入れたとして、かえって胃腸の負担を減らすために食欲がよりなくなってしまいます。そんな時にこそ、体を構成する部品であるタンパク質と代謝を調整するビタミンとミネラルを入れてやらないと、体の修理も滞り、今、体の中で余っている炭水化物の処理も進まないため、状態改善に結びつかないのです。そうやって、体内環境の立て直しが済んで、活動が活発になってくると、自然に消費する活動エネルギーが欲しくなり、食欲が回復して炭水化物も食べられるようになってくるのです。
活動性が低下している高齢者が、低タンパク食を続けることで、体の筋肉の崩壊が進行し、サルコペニアから寝たきり一直線となるケースは、枚挙にいとまがありません。聖路加国際病院の日野原先生が実行しておられる、毎日の肉食と十分な野菜と果物、少量の炭水化物が、あなたの老後を支えます。
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なぜ朝は食欲が出ないのか

なぜ朝は食欲が出ないのか
集中力が続かない朝食欠食派の悪しき習慣


古今東西のダイエット法に唯一共通する真理は、「消費するカロリー以上に摂取しない」その一言です。
仙人ならばいざ知らず、人間である以上、摂取したカロリー以上に体を太らせることは出来ず、摂取したカロリーが消費するエネルギー未満になれば、ちゃんと体重は減ってくるものなのですから・・・
それと同様に、この朝食論争も、基本的な生活リズムを維持出来る人にとっては、きちんと食べたほうが良いものなのですが、「朝食を食べたくない」という方には、ちゃんと身体に栄養を欲しなくさせている理由があるのです。
その大きな理由が、体内時計の乱れと、常習的な過栄養(血糖値の乱高下に伴う食欲中枢の混乱)にあります。
猛烈にお腹がすいて眠ってなんかいられない状態で目が覚めたのなら、どんなに時間がなくても何かを食べなければおさまらないはずです。体が十分な休息を取り、活動モードに移行してから目が覚めたのなら、次の活動に備えるため、自然にお腹がクーッと鳴るものです。
(家では朝食をろくに取らない人でも、旅行だったり合宿の朝食では、がっちり食べていたりしませんか?)
ということは、普段から夜遅くに過食する傾向にあり、朝までに十分な血糖値の低下がない人や、夜更かしや慢性疲労が原因で、身体がまだ休息モード(身体の整備中)なのに起きださざるを得ないという方の場合には、当然のことながら胃腸の食事受け入れ準備が出来ていないので、「食べたくない」ということになるのです。
肉体労働をされる方たちは、食べておかないと体が持たない事をよく知っているから、朝食をしっかり食べます。あまり活動的な生活を送っておられない方ほど、「めんどくさいから」と朝食をスキップして、ぼんやりとした午前中を過ごしがちになります。
「一年の計は元旦にあり」とよく言われますが、これは、「一日の計は晨(あした)にあり、一年の計は春にあり」という、中国の故事から出た言葉であり、たいていの物事は、動き始めをスムースにすれば、全体が上手く行きやすいという意味となります。
騙されたと思って、いつもより30分早く蒲団から抜け出し、その30分を使ってラジオ体操でもいい、朝のお散歩でもいい、ちょっと筋肉を使う仕事をしましょう。朝日を浴びながら筋肉に刺激を与えることが、身体に「新しい一日が始まったよ」というサインを送ることになり、体内時計のリズムを正常化させてゆくことが出来ますし、より活動的に過ごすことで基礎代謝が活性化され、いい循環を生みやすくもなります。そうして小腹がすいたら、お腹が膨れすぎない様に朝食を食べましょう。
ただし、文中にもありますが、ここで欲張って食べ過ぎしたり、甘い物に走ったりすると、血糖値の急上昇が起こり、せっかく爽快に目覚めようとした体がまただるく、眠くなっちゃいますから、腹八分の程々を守る事と、甘いものは果物で摂る様に心がけましょう。
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posted by shirokuma at 11:49| Comment(0) | FB覚書